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2026年7月6日(月)、常武電鉄よりつくば線の豊洲延伸計画が発表された。
また同時に、京南電鉄(品川―平塚間)においても京南線の豊洲延伸計画が発表され、豊洲駅を介してつくば線との直通運転を検討中とされた。
本項では、本延伸計画で直通先とされる京南電鉄京南線の概要を説明する。
尚、豊洲延伸及び直通運転の詳細はニュースリリース及び延伸計画を参照されたい。

1000系
2000系
3000系
4000系

※車両をクリックすると該当形式の項目へジャンプ

目次

路線概要

京南線は、東京都港区の品川駅と、神奈川県平塚市の平塚駅を結ぶ鉄道路線である。
大崎、武蔵小杉、京南鴨居、二俣川、戸塚、藤沢を経由し、全線を最速46分で結んでいる。
現在は全線全駅で20メートル車8両編成対応となっており、大多数が8両編成、一部が7両編成である。
1986年に品川―藤沢間が、1993年に藤沢―平塚間が開業し、現在の路線が構成された。

京南電鉄京南線 路線図(2026年7月時点)
  • 路線距離: 55.5 km
  • 軌間: 1,372 mm
  • 駅数: 37
  • 複線区間: 全線
  • 電化区間: 全線(直流1,500 V)
  • 閉塞方式: 自動閉塞式
  • 保安装置: D-ATC(JR型)
  • 最高速度: 品川―京南雪谷間 90 km/h 京南雪谷―平塚間 110 km/h
  • 在籍車両数: 402両(8両編成45本、7両編成6本【注1】
  • 車庫: 鴨居車両基地(京南鴨居駅西側)

【注1】 鴨居車両基地内に20メートル車14両相当の引上線が3本あり、この影響で7両編成が在籍する。
6編成に対し最大6運用設定されている(当研究会調べ)ため、頻繁に8両編成が代走している。

停車駅(2026年7月時点)

特急は朝夕、通勤特急は平日朝ラッシュ上りのみの運転

営業キロ
(km)
駅名 種別 設備
普通 急行 通勤特急 特急 京南特急
0.0 品川 地下2面3線
1.3 大崎 地下2面2線
2.0 戸越八幡 | | | 地下2面2線
3.1 東中延 | | | 地下2面4線(新幹線型)
4.6 北馬込 | | | 地下2面2線
5.4 上池台 | | | 地下2面2線
6.6 京南雪谷 | 高架2面4線
7.4 桜坂 | | | 高架2面2線
9.1 武蔵小杉 高架2面2線
10.7 井田 | | | 高架2面2線
12.3 慶応グラウンド | | | 高架2面2線
13.7 高田 | | 高架2面4線
14.8 新吉田 | | | 高架2面2線
16.3 新羽 | | 高架2面3線
17.5 大熊 | | | 高架2面2線
18.5 川向 | | | 高架2面2線
20.9 京南鴨居 高架2面4線+引上兼入庫線1線
22.2 白山緑 | | 地上2面2線
23.8 上白根 | | 地上2面2線
25.3 今宿 | | 地上2面2線
27.5 二俣川 高架2面3線
28.7 万騎が原 | | 高架2面2線
30.4 名瀬 | | 高架2面2線
32.2 上矢部 | | 高架2面2線
34.5 戸塚 高架2面4線
35.9 戸塚町 | | 高架2面2線
37.2 金井公園 | | 高架2面2線
40.1 城宿 | | 高架2面2線
41.5 弥勒寺 | | 高架2面2線
43.0 藤沢 地上2面4線
44.8 新町 | | 地上2面2線
46.5 辻堂 地上2面2線
48.6 ひばりが丘 | | 高架2面2線
50.3 茅ケ崎 高架2面4線
52.3 浜見平 | | 高架2面2線
54.3 港公園 | | 高架2面2線
55.5 平塚 地下1面2線

時刻表(2025年3月改正ダイヤ)

こちらより閲覧可能

路線開業の経緯

A. 都心―湘南間の新路線計画

第二次世界大戦後、高度経済成長と首都圏への人口流入に伴う過密化に伴い、日本国有鉄道(国鉄 現JR)各線旅客の輸送量は日に日に増大していった。
編成延長や列車増発のみでは旅客需要に対応できなくなることは自明で、実際に想定以上のスピードで輸送力の限界を迎えた。
そこで1965年に国鉄が策定した「通勤五方面作戦」により、東海道本線は俗にいう「SM分離(東海道本線と横須賀線の分離運転)」の実施が決まった(1980年より開始)。
加えて、湘南地域から東京都心への輸送力を確保するため、この通勤五方面作戦と同時期に私鉄新路線の建設が計画された。
この計画路線が、後の京南線である。

構想当初は、品川区の大崎より雪谷を経由し、武蔵小杉、鴨居、二俣川、戸塚、藤沢、茅ケ崎を通って平塚に至る路線として計画された。
後に、大島より東陽町及び品川を経由して大崎までの区間が追加され、大島付近からは東京都市高速鉄道第10号線(現 都営新宿線)に乗り入れることが計画された。
都心区域は既存市街の地下を都市トンネルで貫通し、神奈川県に入ると計画中のニュータウンを経由、通勤五方面作戦の恩恵が限定的となる湘南地域では東海道本線と並行する。
建設決定までは紆余曲折を経たものの、最終的には概ね計画通りのルートで1972年に建設が決定した。

B. 着工・藤沢開業

着工にあたっては、輸送改善が急務となる藤沢―品川間が先行された。
都心まに至るルートは国鉄の他に小田急があったものの、小田急も新路線(現在の多摩線)建設による都心側の輸送力の逼迫が予想されていたため、それに備えての決定であった。
当初の開業予定は1983年であったものの、トンネル掘削工事に遅れが生じ、開業が年単位でずれ込むこととなった。
最終的には1986年の開業が決定し、将来的な新宿線との直通運転を見込んで軌間1,372 mmで敷設された。
東京都の港湾部と湘南地域を結ぶことから、路線名は東京と湘南より1文字ずつ取って「京南線」と命名され、事業主体会社も京南電鉄とされた。
また、開業前に平塚までの延伸も決定、着工された。
こうして1986年3月、品川―藤沢間が開業した。

C. 平塚開業と都心区間の計画凍結

藤沢―平塚間の工事は順調に進み、当初の予定通り1993年3月に開業した。
終点側は全区間の開業が実現したものの、その頃には経済成長や人口増加は鈍化しており、都心側では着工が度々見送られた。
地盤の弱さ故に建設費が当初計画よりも膨れ上がり、投資回収も困難と判断されたことから、1999年に品川以東の区間は計画が凍結された。

D. 転機

21世紀に入り、本計画の一部は豊洲―住吉間を結ぶ東京直結鉄道として引き継がれ、2024年に着工された。
このため、京南線としての新宿線直通の可能性は完全に絶たれた。
残った品川―豊洲間においては、複数回に渡り事業の採算性が検討された結果、この度開業への機運が高まった。

輸送形態の変化

A. 編成両数

品川―藤沢間の先行開業時は、全列車が20メートル車6両編成であった。
この状態は、平塚開業以後もしばらくの間継続した。
但し、建設の段階で待避駅や大崎、武蔵小杉といった主要駅は10両分、他は8両分のホーム建設用地が確保されていた。
1997年より全駅での8両対応工事が開始され、1999年末に完成、2000年より8両編成の運転を開始した。
以後、8両固定編成の導入や既存編成の8連化を進行し、2012年を以って6両編成の運転を終了。
2010年からは7両編成の運転が開始され、2026年7月現在では全列車が7両及び8両で運転されている。

B. ダイヤ

日中帯のダイヤの変遷概要を記載する。
過去のダイヤ情報は、当研究会所有の駅時刻表を参考にしている。

1986年~1992年

 品川―鴨居間 急行2本/h、区間急行2本/h、普通4本/h
 鴨居―藤沢間 急行2本/h、区間急行2本/h、普通2本/h

開業時の最高速度は100 km/h。
日中は全区間通し優等は2本のみとされ、鴨居以東で通過運転する区間急行が都心側の速達性を補完した。
平日朝ラッシュ帯上りは、概ねこの2倍程度の輸送力が確保された。
区間急行は、日中は全区間で先着し、ラッシュ帯は戸塚で急行の待避をしていた。
普通は、日中は京南雪谷と鴨居(全区間運転のみ)で急行及び区間急行と緩急接続していた。

1993年~1996年

 品川―平塚間 急行4本/h、普通4本/h

平塚開業及び横浜市営地下鉄線(現 ブルーライン)開業に伴い、急行及び区間急行停車駅に新羽が追加された。
また鴨居以西の乗客増に伴い、日中の全列車を全区間運転に変更し、区間急行は通勤時間帯のみの運転とされた。
日中は新たに藤沢で緩急接続するようになった。

1995年~1996年

 品川―平塚間 急行5本/h、普通5本/h

全線における乗客増及びJRとの競争力強化のため、ダイヤサイクルを12分として増発が行われた。
日中の緩急接続駅が、藤沢から戸塚に変更された。

2001年~2003年

 品川―平塚間 急行6本/h、普通6本/h

JRの湘南新宿ライン開業を受け、日中のダイヤサイクルを10分として増発を図った。
これまで京南雪谷で行われていた緩急接続が取りやめられ、東中延と高田での通過待ちに変更された。
また、日中は新たに茅ケ崎で緩急接続するようになった。
平日朝ラッシュ帯に、二俣川発品川行き区間急行の運転が開始された。

2004年~2007年

 品川―鴨居間 特急5本/h、急行5本/h、普通5本/h
 鴨居―平塚間 特急5本/h、急行5本/h

湘南新宿ライン増発を受け、最高速度を110 km/hに引き上げた。
これまでの急行停車駅を改め、鴨居以西を各停化した上で高田を追加。
代わりに特急を新設し、速達性を確保した(区間急行は廃止)。
従来の急行に相当する種別は、平日の上り朝ラッシュ帯にのみ運転される通勤特急に変更された。
都心側で緩急比を1:2として、優等列車比率を高めた代わりに、日中のダイヤが再び12分パターンとされた。
日中の普通が新たに京南雪谷で通過待ちするようになった。
速達化と増発で中距離輸送のサービス改善が図られたものの、恩恵を受けたのは一部の駅に留まった。

2008年~

 品川―鴨居間 京南特急6本/h、急行6本/h、普通6本/h
 鴨居―平塚間 京南特急6本/h、急行6本/h

沿線人口増及び更なる競争力強化のため、日中に増発が行われ、現在に至る10分サイクルダイヤが確立された。
これまでの特急は京南特急に名称変更し、これに京南雪谷を停車駅に加えた種別を特急とした。
2010年3月には横須賀線・湘南新宿ライン武蔵小杉駅が開業し、一時的に乗客数が減少に転じたため、ラッシュ帯に減便が行われた。
その後は再度増発が行われたものの、2015年3月の上野東京ライン運転開始に伴いラッシュ帯の本数が再び減便された。
2019年には年間乗降客数が過去最多を記録したものの、2020年の世界的感染症蔓延に伴い、2021年には終電繰り上げを伴う減便が行われた。
三たびラッシュ帯の便数が削減されたものの、2025年3月改正で概ね2019年当時の水準まで復便された。

車両形式

これまでに4形式が起こされ、全形式が現役である。
ラインカラーは、沿線に多い桜の名所をイメージした「サクラピンク」と、湘南の海をイメージした「パステルブルー」のツートンが採用されている。

1000系(1984年登場)

京南電鉄1000系

路線開業時に導入された形式で、制御方式は電機子チョッパ。
将来の都営新宿線直通を見越して同社の10-000形と同様の設計で導入された。
但し、10-000形とは方向幕や車側灯の位置、前面形状に差がある。
登場時は6両編成であったが、編成組替えによって全車8両編成となった。
老朽化に伴い、後述の4000系に代わって2021年から廃車が開始された。

2000系(1992年登場)

京南電鉄2000系

平塚開業に合わせて登場した形式で、制御方式はGTO-VVVF(東洋電機製)。
1000系と比較すると、車体側面がコルゲートからビードになった等の変更点がある。
1999年から8連化用の中間車が増備され、2000年までに全編成が8両固定編成化された。
以後の増備車両は、登場時から8両編成である。
1999年以降製造車では制御装置が変更され、初期車とはVVVF音が異なる。

3000系(2005年登場)

京南電鉄3000系

1000系の8連化に伴う編成補充及び、通勤時間帯の増発に伴い登場した形式で、制御方式はIGBT-VVVF(三菱製)。
デザインが一新され、前面の非常扉は左側にオフセットされた
これまでの形式と同様ステンレス製ながら、側面はビードが廃止され、すっきりした見た目となった。
またラインカラーも窓の高さに変更され、従来車と全く異なる印象となった。
2010年導入分からは7両編成で製造された。

4000系(2020年登場)

京南電鉄4000系

1000系の後継形式として登場した形式で、制御方式はIGBT-VVVF(東洋電機製)。
前面は曲線を多用したデザインとなり、前面扉位置が若干中央寄りとなった。
側面は3000系を踏襲しつつ、ドア窓形状やラインカラー配置が変更された。

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