常武電鉄は2025年12月12日(金)、2026年3月のダイヤ改正概要を公表した。
ダイヤ改正は2026年3月14日(土)、つくば線のみ実施される。
主に平日夕ラッシュ帯の下りが改正対象で、新種別「準特急」と「準急行」が設定される。
同時間帯は、電鉄秋葉原―流山おおたかの森間で計19本の増発が行われる。
これにより、同時間帯の最速所要時間が次の通り短縮される。
電鉄秋葉原→つくば: 47分(2分短縮)
電鉄北千住→つくば: 37分(2分短縮)
電鉄秋葉原→流山おおたかの森: 23分(2分短縮)
電鉄北千住→流山おおたかの森: 13分(2分短縮)
電鉄秋葉原→六町: 13分(1分短縮)
電鉄北千住→六町: 4分(1分短縮)


同時間帯では快速急行及び急行の運転を取りやめる。
夕ラッシュ帯の下り普通車は全て流山おおたかの森行きとなり、以遠は準急行が補完することとなる。
また、一部の下り特急が準特急に変更となる。
新種別設定に伴う停車駅表も、下記の通り公開された。
新種別の停車駅は次の通り。
準特急: 電鉄秋葉原―(各駅停車)―電鉄北千住・電鉄三郷・流山おおたかの森・柏の葉・電鉄守谷・研究学園・つくば
準急行: 電鉄秋葉原―(各駅停車)―電鉄北千住・六町・電鉄八潮・電鉄三郷・電鉄平和台・流山おおたかの森―(各駅停車)―つくば

私見
つくば線沿線民待望の夕ラッシュ帯大増発である。
また「準急行」が、常武において四半世紀ぶりに復活、つくば線では初の設定となる(ちばらき線の準急行廃止は2001年3月)。
新種別「準特急」は、流山おおたかの森から都心側が特急、終点側が快速急行の停車駅となっており、都心側の通過駅は「準急行」が補う形を取る。
準特急は、つくば線開業時の快速急行と停車駅数が同じ(柏の葉、研究学園を通過していた)であることから、当時と比較すると停車駅リソースが再配分されたともいえる。
また、六町は開業後初、田中は2023年3月改正以来の急行系停車駅となる。
新ダイヤに関しては、公開された駅時刻表より、
・普通車は六町で準特急の通過待ちを行う
・普通車は流山おおたかの森で後続の準急行に連絡する
・準急行は電鉄守谷まで準特急から逃げきる
と考えられる。
2026年度中には8連運転も開始される見込みであることから、つくば線の夕ラッシュ帯は来年の今頃、全く異なる光景が展開されていることであろう。
因みに研究会の予想では、終日の運用数は維持される。
電鉄秋葉原―流山おおたかの森間のシャトル運用を設定する場合、8運用ないし9運用で運行可能である。
現時点で朝ラッシュ帯は夕ラッシュ帯より13運用多いことから、十分に吸収可能であると思われる。
尚、一部の急行系通過駅同士の駅間や、準特急が通過する一部の急行系停車駅間の所要時間は増大すると思われ、これについては注意が必要である。
例えば運動公園前―柏の葉間を移動する場合、普通車が直通しなくなることで、所要時間増や乗換えの必須等、利便性低下が低下する。
また、電鉄三郷で接続するちばらき線にも影響が及ぶ。
ちばらき線の特急に対するつくば線の接続列車が、急行または快速急行から準特急に変更されることで、電鉄平和台の利用者はちばらき線の特急を利用できなくなる。
すると、ちばらき線では後続の急行に利用が集中するため、ただでさえ混雑が激しい同時間帯のちばらき線急行の混雑に拍車をかける懸念がある。
とはいえ、つくば線に限れば乗車機会増に伴い、利便性は大幅に上がると考えられる。
正式な時刻発表を楽しみに待ちたい。
